東京大学は、さまざまな分野で災害・防災の教育・研究を行っています。私は、東京大学大学院情報学環 総合防災情報研究センター(CIDIR)、東京大学生産技術研究所 都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS)、東京大学大学院工学系研究科 社会基盤学専攻の3つに所属しています。この他、地震研究所や医学系研究科などとも連携しており、理学・工学・社会科学の幅広い分野の教育・研究機関と連携しております。私は、災害対応に工程(プロセス)の考え方を用いることで、多様な災害対応を統一的にモデル化したいと考えています。私の研究室では、「静岡新聞データベースplus日経テレコン」を活用して、防災関連情報を収集し、災害対応工程の研究に活かしています。
「情報学環(愛称:ガッカン)」という名前は、「学問を環のようにつなぐ」ことを目指して付けられ、2000年の創立の際に考案された造語です。
CIDIR(サイダー)は、東京大学大学院情報学環、地震研究所、生産技術研究所の3部局の連携により設立され、「情報」を核に「減災」を目指しております。CIDIRは、予知・予測から、災害軽減技術、情報受容プロセスまでを守備範囲とした文理融合型の総合的な防災研究機関です。
生産技術研究所(愛称:セイケン)は、基礎から応用まで、活動領域は横断的で量子レベルのミクロな世界から地球・宇宙レベルまで工学分野のほぼすべてをカバーしています。大学に附置された研究所としては日本最大級です。ICUS(アイカス)は、「災害安全社会実現学」、「国土環境安全情報学」、「成熟社会基盤適応学」の3つの研究分野をコアとして活動しています。ミャンマー、タイ、インドネシアなど、積極的に国際活動もしています。
社会基盤学専攻(愛称:シャキ、以前の土木工学科)は、基盤技術を中心に、水環境や生態系、都市問題、防災、地域や国土の計画、社会資本政策やプロジェクトマネジメント、国際協力など、広いフィールドをカバーしています。社会基盤学は、人間・自然環境の再生と創造を実現することを目的に、基盤技術・デザイン・政策決定・マネジメントなどに関する研究・開発・実践を行っています。
研究には、さまざまなデータや過去の事例が重要になってくるため、新聞データベースは欠かすことのできないツールになっています。
「静岡新聞データベースplus日経テレコン」は、静岡の地震や災害に関わる記事が簡単に取得できるため、大いに役立っています。