東海大学付属翔洋高等学校では、NIE学習を取り入れ、新聞のスクラップや新聞切り抜きコンクール、読者の欄への投稿などを行ってきました。ページをめくるたびに、様々な情報が飛び込んでくる楽しさ、視野が広がる面白さを生徒に体験もしてほしいと思い取り組んできました。
しかし、最近は新聞を講読している家庭も減少し、新聞を使って授業を展開することが難しくなりました。また、生徒が学習を通じて興味を持った記事について、経緯や背景を正しく理解するには、過去の新聞記事を利用することが最も効果的です。
そこで本校は今年4月から、「静岡新聞データベースplus日経テレコン」を導入しました。このデータベースの良いところは、地方新聞として学校の話題や地域の話題を豊富に提供している静岡新聞と、全国紙として経済記事で信頼が置ける日本経済新聞の記事を検索できることです。
先日、私が現代社会の授業を担当しているクラスに、一人ひとりが、データベースにアクセスできる環境を整備し、誕生日の記事や、興味あるテーマを決めて検索させました。以下は、生徒の感想です。
「私が生まれた15年前、高校生は、携帯電話ではなくポケットベルの使用が主流であったことがわかり驚いた」「ひとつのキーワードで、今と昔を比較できることが面白いと思った」「自分の生まれた日の記事について、両親に話して感想を聞きたいと思った」「学校名を検索したら、学校の歴史を見ているようで、楽しか
ったです」「見出しの記事が新聞のように大きくないので、記事の重要度がわからなった」「文字だけではつまらないので、写真、図、表などが沢山あるといいなと思う」という意見もあり、生徒の視点に感心しました。
新聞データベースを上手に利用することで、NIE学習の世界が広がります。これから、各教育機関で急速に拡大していくのではないかと思います。