沼津工業高等専門学校は、昭和37年に技術者養成のために創設された、中学校卒業生を受け入れて5年一貫の技術者教育を行う高等教育機関です。
準学士課程の5学科(機械、電気電子、電子制御、制御情報、物質)に加えて、学士
(工学)の学位取得が可能な専攻科課程があります。寮生活、実験・実習及び情報技術を重視したカリキュラム、ロボコンをはじめとする各種コンテストへの挑戦などを通して、「社会から信頼される、指導力のある実践的技術者の養成」を実践しています。
「静岡新聞データベース plus 日経テレコン」を利用して、急速に進展する科学技術に関する国内外の動向を素早く教育に取り入れたいと考えています。
教養教育の一環として行っている社会科の授業では、理工系とは異なる考え方に触れるとともに、学問と現実社会の諸事象とを結び付けることによって、社会の諸課題について多面的に理解し、その解決を目指して社会参画できる人を育てることを目標にしています。新聞記事は実際の社会で何が起きているかを知る上で良い教材です。
1年生の地理では、授業で取り上げる地域や事柄に関する記事を教員が検索して、授業で取り上げることがあります。PDF形式で得られる紙面イメージは、新聞で取り上げられたことを実感できる視覚的な効果もあります。
5年生が学ぶ法学や経済学の授業では、学生が6人程度のグループで課題について調べ、発表しています。例えば、法学では死刑制度の是非や少年犯罪について、経済学ではフェアトレード、地場産業、コンテンツ・ツーリズムなどについて、最近の授業で取り上げました。
学校内には無線LANやe-learningシステムが整備されているので、学生は自分のパソコンやタブレット端末から「静岡新聞データベース plus 日経テレコン」にアクセスして新聞記事を検索することができます。操作方法について特段の説明をしなくても簡単に使うことができるのも良い点です。
新聞記事を引用することにより、単に教科書的な知識を学ぶだけでなく、具体的な事例を通して実社会の問題や議論を知り、説得力のある発表を展開できます。情報があふれている時代だからこそ、必要な情報を取捨選択し、それをもとに自分で論理的に考え、表現する力が重要になっています。そうした能力をこれらの授業を通して学生に身に付けさせたいと考えています。